マタニティヨーガは、陣痛の疑似体験??
私は、日本マタニティヨーガの認定インストラクターをしていて、ヨーガを15年くらいしています。
一時期、海外セレブがヨガをしていたということで、ヨガブームがありましたよね。
その時は、私の働いている施設のヨーガクラスもすごく参加者が多かったんですv(*^▽^*)
しかし、物事には、流行り廃りがあるのか‥‥。
最近は、少子化ということもあるのか参加者は少なくなってきています。
でも、本当に妊婦さんにすごくいいので、その良さをお伝えしたいと思います。
妊娠中は、赤ちゃんが産道を通りやすくするため、妊婦さんはリラキシンという女性ホルモンが分泌されるので、関節の靭帯を緩める働きがあります。
だから、体が硬いからヨガなんて無理と思っている人でも、妊娠してない人に比べると、柔らかくなりやすいです。
でも、ヨガは人と比べたりするものではないので、自分の痛気持ちいい感覚まで身体を伸ばしていってもらったらよいです。
腰痛や肩こり、頭痛などの症状があれば、ヨガのポーズをとることで軽減されます。
そして、他の団体のプログラムはわからないのですが、日本マタニティヨーガ協会のプログラムは、陣痛を疑似体験できるようなプログラムになっています。
それは、陣痛の痛みを体験するということではなく、いかにリラックスをするかということを身体で実感できるようになっています。
また、ヨガをしている間は、ゆっくりとした呼吸をすることになり、そうすることによって、セロトニンという神経伝達物質の分泌が促されます。
セロトニンは、『幸せホルモン』と言われていて、自律神経のバランスが整い、質の良い睡眠がとれたり、良い姿勢を保てるようになったり、感情のコントロールをしやすくなるので、ポジティブ思考になります。
気持ちも安定するので、リラックスがしやすいんですよね。
お産の時に大切なのは、リラックスなんです。
お産の時に不必要な力が入っていると、子宮口が開くのを邪魔してしまい、時間がかかってしまします。
子宮口が全部開くまでは、力を入れない方がいいんですよね。
それをマタニティヨーガをすることで、体験できるんです!
妊娠中は、感受性も豊かになっているので、体にも心にもよいことをたくさん経験してもらいたいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
③フリースタイル出産とは?産婦さんが楽という理由だけではありません。
前回は、出産の姿勢は何でもいいよ、でも仰向けの姿勢は赤ちゃんの心音が落ちたりするので、気をつけた方がいいですよというお話しでした。
今回は、フリースタイル出産の一番の利点は何か??ということです。
やはり、お産を進める方法だということです。
前にも少し触れましたが、産道の向きと重力のベクトルが重なった時は、陣痛が強くなります!
陣痛が弱いときは、歩いたり、上体を起こした姿勢をとった方がいい陣痛が強くなりやすいです。
お産には、分娩の4要素というのがあります。
1.産道 (産婦さんの体形や骨盤形態、子宮の開き具合など)
2.胎児・およびその付属物 (赤ちゃんの体重や向き、羊水や胎盤、へその緒の状態など)
3.娩出力 (陣痛の状態やいきむ力)
4.母体精神 (産婦さんが不安になると陣痛が遠のくので、リラックスできているか、精神状態)
もし、なかなかいい陣痛にならない時に、分娩の4要素のどこに原因があるか考えていきます。
よくあるのは、赤ちゃんの向きが整っていないといい陣痛にはなりません。
いい陣痛とは、本当に規則的で、陣痛の強さも同じなんです。
しかし、効果的でない、不規則な陣痛は、短い時もあったり長い時もあったり、痛みが強かったり弱かったり‥‥‥。
それを整えるのが、フリースタイル出産のメリットでもあります。
出産の時は、赤ちゃんの背中がお母さんのお腹側に回ってこないと、赤ちゃんは骨盤の中を下がってこれません。
お母さんの背骨と赤ちゃんの背骨、それぞれの背骨が外側になる感じです。
お母さんが四つ這いの姿勢をとると、重力によって、赤ちゃんの背中がお母さんのお腹側に回ってきやすくなります。
回ってきやすいように、骨盤を揺らしたりするのが効果的です。
妊婦さんが床掃除をするというのも、こういった理由からになります。
それと、赤ちゃんはできるだけ頭を小さくして生まれてこようとして、顎を引いて生まれてくるのですが、それができてなかったり、少し骨盤の中の向きが整っていないと、進みません。
そのため、同じ姿勢ばかりとるのではなく、姿勢は変えていったほうがよいです。
その方が、赤ちゃんの向きに変化が起こりやすく、整いやすいからです。
また、骨盤に進入しやすい角度は、60度と言われていて、前屈みの姿勢の方がいいです。
人によって、骨盤も違いますし、赤ちゃんの大きさも違いますし、胎盤の付着部位も違いますが、赤ちゃんが骨盤にグッとはまったら、一気にお産は進みます。
陣痛が弱いと微弱陣痛だということで、促進剤を使用したりする施設が多くあると思います。
でも、なぜいい陣痛がこないのかということを考えて、いろいろな姿勢を試してもらえればいいと思います。
もちろん促進剤が必要な場合もありますが、女性には本来産む力が備わっています。
それを、発揮できるように、助産師はサポートしていくべきだと思いますし、産婦さんも医療者まかせにするのではなく、アクティブに体を動かして、お産に向けて体作りと知識を持っていてもらいたいと思います。
すべての女性が、いいお産を体験してもらい、育児にむけて良いスタートをきってもらいたいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
②フリースタイル出産とは?姿勢だけの問題ではありません!
今回は、フリースタイル出産の姿勢についてお話ししたいと思います。
産むときの姿勢って、別になんでもいいんですよ。
楽な姿勢でいいんですよ。
楽な姿勢も陣痛が来ないと何が楽かわからないので、その時の状況で決めたらよいと思います。
そして、陣痛と姿勢の関係ですが、陣痛は重力の影響を受けます。
産道の向きと重力のベクトルが重なったときは、陣痛が強くなります。
例えば、上体を起こした姿勢、歩いたり、立ったり、膝立ちの姿勢の時には、陣痛の間隔が狭まり、赤ちゃんも下がってきやすくなります。
反対に、横になったりすると、陣痛の間隔は少しあきます。
姿勢によって、利点欠点はありますが、あまりお勧めしないのは、仰向けの姿勢です。
仰向けの姿勢は、大きな子宮に下に大きな血管の動脈と静脈が圧迫されてしまい、赤ちゃんが低酸素状態になり、しんどくなったりすることがあります。
分娩台の姿勢は、医療者が医療介入しやすい姿勢ではありますが、背中をギャッジアップさせていないと、心音が落ちやすいかもしれません。
陣痛の間隔が短くてしんどいときは、横向きの方がリラックスしやすいようです。
そして、腰痛がひどいときは、赤ちゃんが腰の神経の圧迫を解除できる四つ這いの姿勢をとるとましになります。
よい陣痛がドンドン来ている時は、どんな姿勢でも産めると思います。
そういうお産の時は、リラックスすることが一番大切です。
しかし、なかなかお産が進まない時は、姿勢を変えた方が良い場合があります。
次回は、お産を進めるための姿勢について、お話ししたいと思います。
お読みいただきありがとうございました。
①フリースタイル出産とは?姿勢だけの問題ではありません!
フリースタイル出産って聞いたことがありますか?
私の働いている施設では、フリースタイル出産をしています。
本当にいいなぁといつも思うので、何回かにわけて説明していきたいと思います。
出産方法には、ラマーズ法やソフロロジーなどがあります。
例えば、ラマーズ法は、分娩の時期によって呼吸法が何種類かあり、妊娠中に練習が必要になります。
よくドラマなどで、「ヒッ、ヒッ、フー」という呼吸をしている場面などがありますよね。
ラマーズ法は、呼吸に集中することによって陣痛の痛みを和らげる方法になります。
ソフロロジーとは、イメージトレーニング、呼吸法、エクササイズを妊娠中にトレーニングし、心と体の緊張をとり、出産に臨む方法です。
上記の二つとも、妊娠中に練習が必要なんです。
フリースタイル出産は、妊娠中に練習はいらないんです。
出産の時に、体の声を聞くこと、自分に向き合うことが大切です。
そのために、妊娠中に必要なことは、体つくりをしっかりすること。
例えば、妊娠中に適度に体を動かし、体重コントロールをしっかりする。
そして、妊娠中は、感性が豊かになっています。
お産は、頭で考えてするモノではなく、本能でするモノです。
だから、自然なものを見たり触れたり、好きなことやリラックできることをして妊娠中ゆったり過ごすことが大切です。
人によって、痛みの対処方法って違いますよね。
痛みの閾値も違いますし。
呼吸に集中できる人も痛いときに声をだして、少し叫ぶ方が楽な人もいます。
日本人って静かに出産した方がいいような風潮があるような気がするんですが、自分をさらけ出さないと出産できないと思うので、何でもいいなぁと思います。
周りを気にしていると、オキシトシンという子宮を収縮させるホルモンがでないですからね。
だから、フリースタイル出産の考え方、体の声を聞き、自分のしたいようにするというのは、本当にいいと思います。
また、次は姿勢についてお話ししていきますね。
お読みいただきありがとうございました。
赤ちゃんが泣くことは、愛着行動のひとつです!
子育てて、しんどくなる時‥‥
それは、赤ちゃんに泣かれる時ではないでしょうか?
泣くことには、もちろん意味があります。
お腹がすいた、おむつを替えてもしい、痛い、寂しい、暑い、寒い、遊んでほしい等々。
母親にとったら、赤ちゃんの気持ちをすぐにわかってあげられず、対処できないために泣かれるような、少し責められているような気持ちなります。
私自身、買い物や出掛けている時に子どもに泣かれると、周りの人にジロジロみられ、ダメな母親のような気持ちになったことがあります。
泣く=ネガティブメッセージな印象がありますが、しかしそれだけではないのです。
子どもの生まれてから人との関わりを通して習得していく愛着していく理論、つまり、ボウルビィの愛着理論では、以下のように考えられています。
愛着形成には段階と発生する時期があります。各段階によって愛着をもつ対象と行動が異なります。
そして、愛着行動には、発信・接近・定位の3つがあります。
発信は、人にシグナルを送るために微笑んだり、泣いたり、声をあげたり、手を上げて合図したりする行動です。
接近は、人に近づいてしがみついたり、後追いする等の行動です。
定位は、養育者を目で追う、養育者の声を聞こうとする行動です。
泣くことは、愛着行動のひとつなのです!
赤ちゃんにとったら、ネガティブな感情だけではなく、母親のことを信頼しているから、仲良くなりたいから、訴えているのです。
サイレントベビーという言葉をご存知でしょうか?
赤ちゃんが泣いて訴えているのに、養育者がそれに応えなければ、泣くこともやめてしまい、赤ちゃんの心の発達に影響を与えるかもしれないともいわれています。
たしかに、大人でも話を聞いてほしい時に無視されたら、もうこの人には言っても無駄かなという気持ちにはなり、話さなくなるかもしれません。
泣かれると、人は焦るし、心に余裕がなくなります。
泣くことは、『赤ちゃんは母親が大好きだから甘えている証拠だ』ということを覚えておいて欲しいと思います。
そして、そういう時に周りでサポートしてあげる人がさっと代わりに抱っこしてあげるとか、「大丈夫だよ」という心のこもった言葉、そして一人で育児をしなくてよいことを言葉と態度で示してもらえたら、少し楽になるのではないでしょうか。
子どもは宝ですので、社会全体で子育てできればいいなぁと思います。
お読みいただき、ありがとうございました☺︎
先天性風疹症候群がゼロになる日本へ
先天性風疹症候群という言葉は、聞いたことがありますか?
妊娠初期に風疹にかかると、風疹ウイルスは血液を介して、お腹の赤ちゃんにも感染します。
風疹ウイルスが胎児の細胞分裂を抑制し、破壊する作用を持つために生じると考えられています。
三大症状は、難聴、白内障、先天性心疾患で、他にも網膜症や発達遅延などの多岐にわたります。
私は、以前大学病院のNICUで働いていたことがあるのですが、先天性風疹症候群と聞くといつもその時のことを思い出します。
普通に産まれた少し小さめの赤ちゃんでした。
最初にみつかったのは、心臓の病気がありそうだということで、精密検査をしていきました。
そして、難聴などがあり、白内障のため眼球も白く、生れてから数週間経ってから、医師より先天性風疹症候群であることが家族に告げられました。
お母さんは、妊娠初期に風疹にかかった記憶がないと言っていました。
風疹は、感染していても15~30%は症状がでないので、感染に気付かないケースもあります。
それから、白内障の手術を受けていて、明るいお母さんで懸命に子育てに励んでいましたが、やはりいろいろな葛藤があったと思います。
私自身、なんとも言えない気持ちになりました。
防げる病気なのになぁ…と胸が痛みました。
風疹に罹りやすいのは、30代から50代の男性です。
1962年度から1978年までの間に生まれた男性は、子どもの頃にワクチン接種を受けていない空白世代となっています。
この男性たちが、知らない間に風疹にかかってしまい、風疹を妊婦に感染させてしまうことが問題となっています。
風疹は、ワクチンで防げる病気です。
無料抗体検査のクーポンが、届いたらぜひ抗体検査を受けてください。
ワクチンも市町村で補助があると思います。
健康な赤ちゃんのため、お母さんのために‥‥
お読みいただきありがとうございました。
予定日が過ぎたら‥‥。できることは何?
予定日が近づいたら、ドキドキします。
いつ産まれるのかぁ。陣痛の痛みってどんなのかなぁとか。
妊娠40週0日が予定日です。
妊娠37~42週未満が正期産、妊娠42週からが過期産になります。
37週からは、いつ産まれても良い時期に突入しますが、予定日を過ぎると、焦るんですよね。
周りの人に「まだ生まれないの?」とか変なプレッシャーをかけられたり、なぜ陣痛こないんだろうとか。
赤ちゃんが生まれたいと思った時に、オキシトシンという子宮を収縮させるホルモンが出て陣痛が始まりますが、それがいつになるかは誰にもわかりません。
まず、体の準備をしましょう!
①しっかり体を動かすこと!
やはり、手足を動かしてしっかり歩く!
歩くのは全身の運動になります。
体を動かしている人は、細胞が活性化されているので、陣痛がきた時に体の反応が良く、スムーズに進みやすいです。
それと、拭き掃除もおすすめです。
赤ちゃんは骨盤の中を回りながら産まれますが、産まれる時は赤ちゃんの背中がお母さんのお腹側に回ってきます。
うまく回らないと骨盤に進入しにくくり、お産に時間がかかります。
拭き掃除の四つ這いの姿勢は、赤ちゃんが回るのを助けてくれるので、しっかり腰を振りながら拭き掃除をしましょう!
②体重も増えすぎないように食生活も気をつけること。
体重が増えることで、体に負担がかかり、異常になったりすることがあります。
妊娠後期に妊娠高血圧症候群になり、血圧が上がる人もいますので、気を抜かず薄味にしましょう。
③おっぱいの手入れをすること。
特に乳頭を刺激することで、オキシトシンが分泌されてお腹も張りやすくなりますし、赤ちゃんがおっぱいを吸いやすくなるので、母乳育児に良いスタートがきれます。
そして、心の準備をしましょう!
いつでも陣痛がきて欲しいと思っていると、「よし、やっときた。頑張るぞ!」とポジティブに思えます。
しかし、心の準備ができていないと「あ~、どうしよう。怖い」と不安が強くなってしまいます。
オキシトシンは、不安を感じると分泌が低下してしまうんです。
陣痛の時に気を使う人がそばにいると、なかなか進みません。
例えば、義理のご両親とかがいると、急に陣痛が弱くなったりするんですよね。
やはり、旦那さんが献身的にサポートするのが、一番いいと思います。
どうしても妊娠中からお産後は、精神的に不安定になります。
その時に旦那さんのやさしい一言や心遣い、スキンシップは、一番の心の安定剤になります。
心と体の準備をすることの意味は?
体の準備をしていると、妊娠中にあれだけ頑張ったんだから、乗り越えられるはず!と自信につながります。
心の準備をしていると、陣痛と向き合う気持ちになりやすいです。
時間が短かったら、安産だと思われています。
しかし、時間の問題ではなく、その人がお産と向き合って、納得でき、頑張れたらいいお産になります。
ぜひ、一人でも多くの妊婦さんがいいお産になり、素晴らしい経験してもらいたいです。
お読みいただきありがとうございました。