助産師のほんわかブログ

日々感じていることや考え方、仕事のことなど、前向きになって、ほんわかできるようなブログにしたいと思っています。

マタニティブルーズと産後うつの違いって??

最近、メンタルヘルスという言葉を耳にすることが多くなりました。

メンタルヘルスとは、『こころの健康』です。

 

2016年に発表された過去10年の東京23区の妊産婦の自殺者が63人ということで、周産期のメンタルヘルスをテーマにした学会や研修などが増えています。

 

そして、産後の母親の10人に1人が『産後うつ』にかかるともいわれています。

 

では、マタニティブルーと産後うつの違いを確認しておきましょう。

 

マタニティブルーは、産後2日から2週間の間に起こり、10日程度で自然におさまります。

これは、産後のホルモンバランスが急激に変化をもたらすために、感情が不安定になってしまいますが、一時的なもので自然に回復していきます。

 

しかし、産後うつは、産後数週間から数カ月後に生じやすく、人間関係や住環境の変化など環境的な要因よって引き起こされます。

抑うつ状態や不眠、体重や食欲の減少あるいは増加や疲労感や無気力などが2週間以上続く状態です。

自然には回復しないので、治療が必要になります。

 

最近は、産後2週間健診が行われるようになり、その時に『エジンバラ産後うつ質問票』という10個の質問項目に答えてもらい、母親の精神状態を知り、早期発見して母親のサポートをするようになっています。

 

産後一人では、育児はできません。

家族、医療スタッフ、地域で母親をサポートしていきたいですね。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

義母と娘のブルースで育児問題が明らかに!

2020年になりましたね。

みなさん、あけましておめでとうございます。

 

お正月は、ゆっくりできたでしょうか?

 

今年のお正月の特番で綾瀬はるかが主演の『義母と娘のブルース』を観ていました。

そのドラマで育児問題、シングルファーザーの苦悩や孤独に育てる=孤育てなどが問題提起されていました。

 

そして、コンサルタント綾瀬はるかが企業に子育て支援をするよう提案していく内容でした。

 

子育てしやすい社会をどう作るのかということがテーマが盛り込まれていました。

 

昔のように大家族で子育てしないので、本当にちょっとした手伝いを頼めない状況です。

大阪では、ファミリーサポートセンターなどがありますが、そういうシステムや情報を知っているだけで、だいぶ違いますよね。

 

出生率がどんどん低下している状況で、子どもたち一人ひとりが将来抱える負担を考えると、本当に宝物で大切に社会全体で育てなければいけません。

 

ドラマでこのテーマを取り上げてもらえて本当によかったと思ったのと、私も何かしなければという気持ちになりました。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

 

受援力ー素直に助けてって言えますか?

受援力という言葉を聞いたことがありますか?

 

今、災害支援でよく使われている言葉で、主にボランティアを地域で受け入れる環境・知恵など『支援を受ける力』のことです。

 

日本人って、我慢や謙虚さが美徳ととらえられる文化的背景もあり、素直に「助けて欲しい」ってなかなか言えないんですよね。

しかし、悲しいですが、災害が全国で起こり、このような考え方が定着してきました。

 

復興支援とは、一人でできることではなく、国全体、社会全体でしていかなければならないことです。

しかし、人には向き不向きがありので、その人の能力や技術など自分にできることをボランティアで提供していき、支援を受ける人がそれを素直に受け入れることができる社会が大切だと思います。

 

やっぱり人間は、一人では生きられないですよね。

 

これは、災害に限ったことではありません。

 

 

私の大切な友だちから教えてもらった言葉。

 

『自立は、人に甘えたり、助けられることで成り立つ。自律が大事。』

『助け上手よりは、助けられ上手になろう。実は、難しい。困ってるとは言いだしづらい』

 

特に、私のように助けることを仕事にしている場合、逆の立場になるとなかなか言えないんですよね。

実際、私も人に甘えることが苦手です。

 

その友だちは、こうも言ってました。

 

『迷惑がかかると思っているけど、全然迷惑じゃない』

 

そうだな。。。

頼られるってことは、嬉しいことで、人のため役に立つことに繋がるから、自分の大切な友だちならば、迷惑じゃないのかと。

嬉しい言葉でした。

 

もし、悩んでいる人がいるのならば、「相談してほしい、力になれることがあれば力になると。」伝えたいです。

 

それは、仕事でも、日常生活でも何気なく言いたいですね。

 

『あなたの力になれることが、私の幸せだから。』

 

そう素直に言える人間関係を築いていきたいですね。

 

最期までお読みいただきありがとうございました。

いのちの授業で伝えたい事‥宇多田ヒカルと繋がる②

前回は、自分の欠けていたピースという話をしました。

 

これは、私が成長している過程で感じたことなんですが‥‥

 

子どもの時は、親って絶対的な存在だったんです。

しかし、自分が成長するにつれて、親のダメな所とか、嫌な所とかすごく気になり、なぜ私の両親はこんなんだろうと思っていたんです。

 

両親は、長男の兄ばかり可愛がり、亭主関白な父は母に発する言葉がとてもきついもので、両親の会話を聞くのが本当に嫌でした。

私には兄が二人いますが、2つ上の兄は高校3年で受験に失敗してから、私のことを避け、10年間まともに話をしてくれないし、目を合わせることもありませんでした。

普通に会話ができるようになったのは、私が30歳になる前です。

 

私が順調に進学し、小さい時から私と比較されることが嫌だったと思うし、辛かったんだと思います。

しかし、兄にずっと拒否されるというのは、辛いものでした。

 

私は、どうしてこんな家庭に生まれたんだろう。

 

私が悪いのか‥‥と悩んだものでした。

 

そして、自分の社交的ではない性格が嫌で、人前で上手く話せなかったりする。そんな自分も嫌でした。

 

しかし、その時に、遺伝的に父と母の要素を引き継いでいる部分があるから仕方ないと納得はできたんです。

 

しかし、親がいない場合は、自分がなぜこうなんだということが納得できないんですよね。

自分という存在を理解できずに悩みます。

また、愛情不足していると感じていると、自分のせいにしたりする訳で、自分が価値のないものとして捉えてしまったり。

 

心が満たされていないんですよね。

 

しかし、育児をすることで、大きな愛に気付くことができると思うんです。

当たり前と思っていたことが当たり前じゃなく、いろんな愛の形があることを。

 

自分で気付く人もいると思いますが、そういうことを子どもたち、そして悩んでいる人に伝えていきたいと思います。

 

なんだか感想ばかりになってしまいましたが…

 

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

 

 

いのちの授業で伝えたい事‥宇多田ヒカルと繋がる①

前回、『いのちの授業で伝えたいこと』で少し内容がだぶるのですが‥‥

 

私、宇多田ヒカルさんが大好きなんです。

いのちの授業の講演の話を聞いた時、宇多田ヒカルさんの出産後のNHKの『SONGS』でのインタビューを思い出しました。

 

生まれて初めての体験や経験で、人格の基礎になるものとか、世界観が形作られていく‥形成されていくわけだけれども、

なのに、その時期のことを完全に忘れてるって、すごくないですか?

 

つまり、すべて無意識の中にある

闇の中にある‥‥

 

それをみんな抱えて生きていて、そこから不安とか悩みとか苦しみがでてくると思う。

 

「なぜ、私はこうなんだ?」

「なんでこんなことをしてしまうんだ?」

 

自分が親になって、自分の子どもをみていると、自分の空白の2.3年が見えてくる。

 

それは、親への感謝だとか、自分がどこにいるのかが見えた瞬間っていう感じで‥‥

 

それまでは、闇‥‥

「(自分は)なんでこうなんだ」

わからない苦しみがなくなった気がした‥‥

 

出産する前の宇多田ヒカルさんの曲で『Be my last』や『嵐の素顔』で、母親に対する想いの歌を聴き、純粋にもっと愛して欲しいんだろうなぁと感じました。

 

しかし、自分が出産したことで、母親の愛情を確認し、自分の欠けていたピースが埋まったんですよね。

 

自分の欠けていたピースについて、次回に私なりの考えを書きたいと思います。

 

お読みいただきありがとうございました。

 

 

いのちの授業で、何を伝えるか‥‥

先日、熊本県で開業されている助産師さんの寺田恵子先生の『いのちの授業のすすめかた』という講演を聴いてきました。

 

本当に感動的で、助産師観に関わる内容で、いろいろなことを考えさせられました。

 

『いのちが大切なんて、当たり前』

 

でも、それを感動的に伝えるのは、並大抵のことではありません。

感動させるのには、心に響くモノがなければなりません。

その話に対して、知識をもってもらうように,わかりやすく説明しないと理解できませんし、共感してもらえる内容でなければなりません。

そして、自分の想像を少しでも超えた内容(ある程度予測がつく内容ではダメ)でなければなりません。

 

そう考えると、助産師として『いのちの大切さ』を伝えるためには、出産の時の話。

そして、生まれた赤ちゃん誰もがすべて愛されて生まれてきたこと。

赤ちゃんだった頃の記憶はないと思いますが、どの赤ちゃんも多くの人を笑顔で幸せにしてきて、周りの人に愛されてきたこと。

だから、あなたも記憶にはなくても、多くの人から愛されてきて、今も愛されていること。

そういうことを体験談も交えて、お話したいなぁとつくづく思いました。

 

そして、もし、今悩んでいる子どもたちがいたら、『あなたは大切なひと』、そして、『まわりの人も大切な人』。

大人には子どもを守る義務があるので、必ず一人で悩まず、誰かに相談すること。

もし、保護者が守ってくれなくても、あなたを守ってくれる大人は近くにいるので、諦めずに頼ることを伝えたいと思いました。

 

全ての子どもたちが幸せになって欲しい。

 

そのために自分は何ができるのか‥‥。

 

一つ一つの出会いを大切に、仕事を頑張っていくしかないなぁと思いました。

 

ぜひ、寺田先生の『母と子と家族のためのいのちの授業』という本を出版されていますので、読んでいただければと思います。

 

お読みいただきありがとうございました。

 

母と子と家族のための いのちの授業

母と子と家族のための いのちの授業

  • 作者:寺田 恵子
  • 出版社/メーカー: ライフサポート社
  • 発売日: 2014/07/31
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

虐待を受けるとストレスホルモンが放出します。体の影響は?②

前回は、虐待によって、脳が萎縮してしまうというお話でした。

 

今回は、最近虐待のニュースが流れていると「胸腺の萎縮」というキーワードがでてくるので、それについてお話したいと思います。

 

まず、免疫について少し整理しておきましょう。

 

免疫は、体の外部からの侵入者である抗原(細菌やウイルスなど)に対して、免疫細胞などが『自分(自己)』と『自分でないもの(非自己)』を識別して、体を守る仕組みです。

 

免疫細胞は、顆粒球、マクロファージ、樹状細胞、リンパ球(T細胞とB細胞)などです。

顆粒球、T細胞、B細胞は血液中を流れていて、まとめて白血球とよんでいます。

免疫細胞は、赤血球や血小板とは見た目も働きも全く違いますが、同じ血液細胞の仲間で、これらはすべてが同じ造血幹細胞からつくられます。

 

免疫細胞はどこでつくられるのでしょうか?

 

造血幹細胞は胎児の時は肝臓に、生まれてからは骨髄にあります。

顆粒球とB細胞は、造血幹細胞のいる臓器でつくられ、つまり、胎児期は肝臓で、生まれてからは骨髄でつくられます。

 

一方、T細胞だけは、胎児期も生まれてからも胸腺で作られ、T細胞の分化、成熟が繰り返されます。

胸腺は、T細胞を作るためだけにあるといってもよい臓器で、心臓の少し上にあって、子ども頃に一番大きくなり、思春期以後年齢とともに小さくなります。

T細胞は、キラーT細胞に指令を送ったり、B細胞の抗体産生を誘導したりするなど、免疫の司令塔としての役割を果たします。

 

この免疫の維持、活性に重要な役割を果たす胸腺は、低栄養状態、ストレスによって副腎皮質からストレスホルモンであるコルチゾールが放出されると、胸腺・リンパ腺は委縮してしまいます。

(胸腺は、他の臓器に比べて酸化ストレスに対する感受性が非常に高いようです。)

そして、感染症にかかりやすくなったり、病気になりやすくなります。

 

胸腺の委縮は、繰り返し虐待をうけた子どもにみられる特徴です。

 

虐待のニュースが流れ、胸腺が委縮していたと聞くと、どれだけ長い期間ストレスをうけていたのだろうと感じて、心が張り裂けそうな気持ちになります。

 

虐待がない、子どもたちが安全に暮らせる日本になってほしいです。

 

ほんわかブログですが、内容はほんわかしていないですね。

すみません。

 

お読みいただきありがとうございました。